ギター文化館 シニアギターコンクール
ミドルエイジ35〜54歳の部
第2位


鈴木 幸男 インタビュー



ーー今日使われたギターはなんですか?

鈴木  アルベルトネジメの松モデルで、2006年の作です。その前に使っていたのもネジメさんのものですが、それは表板が杉でした。それも気に入っていましたが、たまたま昨年松の出物があったので手に入れたくなって。どちらも気に入っていますが、今日は松モデルを使いました。

ーーギター歴はどのくらいになるんですか?

鈴木  えーと……39年ですね。

ーーずっと途切れなく?

鈴木  そうです。

ーークラシックギターにのめり込んだ最初のきっかけはなんですか?

鈴木  私が中学1年になった時に、3つ違いの姉が高校でギタークラブに入ったんです。で、姉が家で弾いていたのを脇で見てまして、姉はすぐにやめちゃったんですけど、私は興味を持って、そのあと引き継ぐかたちで、ずっと弾いてきたんですよ。

ーーへえ。今年はここのコンクールのほかにどこか出られるんですか?

鈴木  埼玉ギターコンクールに出るつもりです。

ーーコンクールは頻繁に出ていらっしゃるようですが、いつ頃から出ているんですか?

鈴木:一昨年からです。きっかけは現代ギターのサマースクールで同室になった大阪のTさんとの会話ですね。「コンクール、おもしろいよ」って。じつはそれより前に指を故障していたんですが、その話をした頃から指の調子も少し良くなってきたのでチャレンジしてみようかなと。一昨年全日本アマチュアギターコンクールに出たのが最初なんですよ。

ーーおもしろさってどういうところですか?

鈴木  ふだん勉強してきたことをちゃんと披露しきれたときに、それに対する評価をいただくことがね、うれしいというか...。

ーー発表会とは違うわけですか?

鈴木  違うんですよ。その緊張感とか準備とかしていることもおもしろいですね。

ーーこのコンクールは初めてなんですよね?

鈴木 そうです。1回目から見てきたんですが、地元でもあるし、ほかのコンクールにも出始めたところだったので、ま、おじゃましてみようかな、と。

ーーホールで弾いてみてどうでした?

鈴木  すごく響きのいいホールですよね。弾きやすいです。

ーーそうやって40年近く引き続け、今なお挑戦しようという気をおこさせるギターの魅力って、鈴木さんにとってはなんですか?

鈴木  :うーん......。やっぱり、音でしょうね。侘びさびの世界というか、なにかかそけきものに惹かれるというか。減衰していく余韻に惹かれますね。それを自分の指で作り出していく。ほかの楽器ではなかなかないと思うんですよ、そういうタイプのものが。そこに惹かれますね。

ーーところで鈴木さんのお好きなアーティストってどなたですか?

鈴木  やはり福田進一さん! 師匠ですから。

ーーギター以外のコンサートにも行くことはあるんですか?

鈴木  水戸の隣に住んでいるんですが、水戸芸術館にいろんな方が来られるので、機会を見てちょくちょく行ってます。 




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