ーーギター歴はどのくらいになるんですか?
川田 高校2年生のときに始めたので、差し引き
40年弱になりますが、
社会人になってから、10年ほどのブランクがあります。
ーーきっかけはどんなことですか?
川田 当時、東京ギター音楽アカデミーというのがありまして、その案内用のレコードに小原聖子先生の「アルハンブラの想い出」の模範演奏が録音されていたんです。
その演奏を聴いて、すごい!と思って、即入会しました。
ーー当時あこがれていた曲が「アルハンブラの想い出」でもあったわけですね?
川田 そうですね。
ーーところで今日使われたギターはなんですか?
川田 アルカンヘルというスペインのギターです。
1990年に購入したので、もう18年使っていますね。
ーー選んだ理由は?
川田 今は札幌在住ですが、東京にいた時期もあって、その時に手塚健旨先生に紹介してもらいました。
弾いてみてすごく気に入って、すぐに手に入れました。以後ずっと使っています。
ーーそうだったんですか。ところでこのコンクールに出ることになった
きっかけはなんですか?
川田 1回目の「やさとギターフェスティバル」のとき、私の師匠である、宮下祥子先生が
ゲストとして招聘され、ステージで演奏することになったんですね。
それで、いい機会だから、と宮下先生が誘ってくださったことが、きっかけなんです。
そのときは「ミドルエイジ部門」でした。2回目である昨年は、コンクールにではなく、フェスティバルに参加
し、レッスンを受けたりして楽しませて貰いました。
今年は55歳になったので、「シニアエイジ部門」での挑戦を
したいということで、再度コンクールにエントリーしました。
ーーああ、そうですか。
川田 それで、幸運にも1位をいただいて、
とても嬉しかったです。
ーーすばらしいですね。今もずっと宮下先生についてらっしゃるんですか?
川田 そうです。
ーーレパートリーは?
川田 クラシック曲が中心です。友達がライブをしている場所があるんですが、
そこでクラッシックギターのライブをやってみないかと誘われたので、
クラッシック以外の曲も必要ということで、ポピュラー系の曲も練習しています。
あとは、ピアノの小品、たとえば、「別れの曲」、「ノクターン」、「トロイメライ」なども
喜ばれるので、そういう曲もレパートリーとして持っています。
ーーあ、そうなんですか! ライブステージにも出られるんですね?
川田 これまでに、2回ありました。年に1回は行いたいですが、なかなか機会がないですね(笑)。
あとは行きつけのスナックにギターを持ち込んで、月に1回程度演奏させてもらったりしています。
ある意味、押しかけ演奏みたいな感じですけど(笑)。
ーーそれは楽しそうですね。ところでコンクールはほかには?
川田 ん〜〜、恥ずかしいんですけど、10年ほど前に「スペインギター音楽コンクール」と
「クラシカルギターコンクール」に3年連続して挑戦しました。
どれも本選には行けませんでしたけれど(笑)。
その頃、足立江美子先生がクラシカルに出られていて、去年のギターフェスティバルで偶然お会い
したのですが、私のことを覚えていて下さって声をかけていただきました。とてもうれしかったですね。
ーーそもそもコンクールに出ようと思ったきっかけはどんなことでした?
川田 だれも知らないところで腕試ししてみたいという気持ちもあるんですが、
それよりも自分のレベルがわからないということがありました。
札幌で教
室の発表会で弾いたり、ほかの教室の発表会を聴いたりはしていますが、
自分
はどんなレベルにあるんだろう、と。それで実際に大きなコンクールに挑戦してみると、
ああ、すごいな、と(笑)。
ーーそれで闘志を燃やして...?
川田 そう……、それとレパートリーが少なかったのでそれを増やしたい
な、
という気持ちもありました。毎年出されるコンクールの課題曲と自由曲を合わせると4曲くらい
仕上げなくてはならないですけど、ともかくこういう曲もあるのか、と思いながら、1曲ずつものにしてきました。
最初の挑戦は1997年(28回)のクラシカルギターコンクールでしたが、
テープ審査と2次予選の曲が自分に合うタイプの曲だったので、それで応募してみました。
で、テープ審査は通って2次予選に行って、そこまで、と(笑)。
ま、それでもいいかな、そこまではやれたかな、と。
ーーところでお好きなアーティストは?
川田 ジョン・ウィリアムスです。
大学時代にギタークラブに入っていた
んですが、そこで先輩にジョンの演奏を録音したテープを聴かせても
らったんです。
「すごい!」と思いました。ギターってこういう音が出るのか、と。
クリスタルの音がしていました。
自分でもこういう音を出したい、と。そのときの思い
が今もあります。
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